近年、日本で生活する在留外国人は年々増加しており、令和2(2020)年には過去最高の人数になりました。
多様な国の外国人との共生社会に近づく中、まだまだ外国人にとっては住みづらい状況があります。
福岡市における、外国人の生活の現状
日本語や日本の習慣の壁
法制度や社会資源の不備
日本社会からの誤解・偏見
不就学や日本語学習の困難等
子ども・家族の教育に関する課題
社会保険の未加入等の
社会保障の問題
不安定な雇用等の労働環境
福岡市においても外国人の人口は増え続けています。外国籍人口の伸び率では全国で1位、留学生の数では全国の都道府県で3位と、全国的に見ても外国人がとても多い自治体といえます。
しかし、まだまだ外国人に対しての福祉サービスが充実しているとはいえず、さまざまな生活課題を抱える方が多くいます。
福岡市に住む外国人へのアンケートからわかった外国人の生活課題
福岡都市圏の生活環境で
充実してほしいものは?
「物価(39.6%)」が最も多く、以下、「就業(アルバイトやパート)機会の多さ(34.8%)」、「住宅事情(25.1%)」、「母国の食材を扱ったレストランやお店の数(20.5%)」、「母国との交通手段(航空便・船便など)の利便性(17.4%)」、「買い物などの日常生活の利便性(15.4%)」、「レジャー施設の充実(15.1%)」「交通の利便性(14.2%)」などが続いています。
日常生活での悩みは?
「税金についてわからない(38.5%)」と回答した人が最も多く、以下、「言葉が通じない(31.3%)」、「日本語以外の言語で診療を受けられる病院の情報が少ない(29.9%)」、「物価が高い(25.9%)」、「趣味や遊びを楽しむ時間や場所がない(23.1%)」、「相談する友人・知人がいない(19.4%)」、「医療保険制度がわからない(19.1%)」、「住宅に関すること(14.8%)」と続いています。
近隣住民とトラブルになったことは?その内容は?
近隣住民とトラブルがあると回答した人は全体の7.6%でした。トラブル内容は「騒音」「ごみの捨て方」(37%)が最も多く、他にも「駐車・駐輪問題(29.6%)」などが挙げられました。
外国人が住みやすいまちに
なるために必要なものは?
「日本語学習支援があること(29.9%)」と回答した人が最も多く、そのほかは「外国語ができる病院等の情報を充実させること(29.3%)」や「地域の人とふれあいを深める交流事業がたくさんあること(28.5%)」など、言語・コミュニケーションに関する課題の解決が求められています。
課題解決のための私たちの取り組み
他の国の人が「外国人」として
日本で暮らすことによる生活の困りごとをなくす
外国人が日本の地域の一員、住民として地域に受け入れられる土壌をつくっていくこと、外国人が地域社会に愛着を持ち「福岡に暮らしてよかった」、そこに住む地域の人も「いい仲間ができた」と言えるような風土づくりの取り組みを当面の目標として進めます。
≪草の根交流プロジェクト≫
令和2(2020)年度より福岡市の「外国人介護人材 草の根交流プロジェクト」実施事業を受託し、介護施設で働く外国人と地域住民との交流を促進し、お互いに顔の見える関係づくりや外国人をまち全体で受け入れる環境づくりに取り組んでいます。
外国人の介護スタッフにとっても地域住民の温かさに触れ、「福岡で働き続けたい」と思ってもらえることにつながればと考えています。
最新活動レポート
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