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活動レポート

外国人の生活問題社協スタッフ・SWレポート

福岡で暮らす外国人~コロナ禍の現状~

外国人専用相談ブースを設置!

福岡市社会福祉協議会では、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、休業や失業等により収入が減少し⽣活資⾦にお困りの⽅に向けて、令和2(2020)年3⽉から「⽣活福祉資⾦特例貸付(緊急⼩⼝資⾦、総合⽀援資⾦)」の相談・申込受付を⾏なっています。
今回の「特例貸付」の申込みは、感染拡大防止のため、原則、電話と郵送での手続きとなっていますが、外国人の方は、電話での相談や申込書の記入にが困難な方も多いことから、「外国人専用受付ブース」を設けています。

外国人専用相談ブースを設置!
コロナ禍で助け合う外国人の方々

福岡市には、約3万8000人(令和3年2月末)の外国籍の方が住んでいます。
専用受付ブースには、特に東南アジアからの留学生が多く相談に訪れます。昼間は日本語学校や専門学校で勉強し、夜はコンビニや飲食店のアルバイトをしていますが、コロナ禍でアルバイトの機会が激減し、さらに母国からの仕送りも減少したため、生活に困窮している方が多く、貸付以外に何かできないだろうかと、もどかしい気持ちを抱くこともありました。
なかには、日本語や英語でのコミュニケーションも難しい方もおられ、日常生活を送るうえで困ることがたくさんあるのではないかと感じました。
また、大変な状況にありながらも、仲間を思いやる心や助けあう心を持った方が多かったのがとても印象的でした。実際に、日本語と英語が通じない友人に付き添い、母国語での通訳をする方もおられ、仲間意識やつながりの強さは彼らの強みだと気づきました。

コロナ禍で助け合う外国人の方々
今後の支援に向けて

今回の特例貸付が、外国人の方々にとって、社協の存在を初めて知ってもらうきっかけとなったのではないでしょうか。
私たち福岡市社協は、「地域で暮らす誰一人取り残さない福祉のまちづくり」を進めていくため、外国人の方々が抱える制度では解決できない暮らしの困りごとに対しても、一緒に考えていく必要があります。
これまで社協は外国人の方々との関わりが浅く、外国人の日本での暮らしぶりの実態や困りごとについてなかなか把握できていない現状がありますが、留学生等や地域の方との対話を通して、思いを知ることを大事にながら、お互いをつなぎ、それぞれが持つ強みを活かして、どちらにもより良い地域福祉活動に取り組みたいと思います。
言葉の壁は少なからずあると思いますが、一人の人間として、私たちの想いは必ず伝わると信じて私自身も学びを深めながら関わっていきたいと思います。

(東区社協事務所 地域福祉ソーシャルワーカー 川田原美樹)

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