高齢化が進む中、日々の食料品や日用品の買い物に困る高齢者が増えています。
この課題に対して、福岡市では自治会や町内会などの地域団体と企業等が連携し、地域住民が主体となった移動販売や臨時販売、買い物先への送迎といった「買い物支援」の取組みを進めています。
福岡市・福岡市社協は、企業等の買い物支援に対する理解を促進し、買い物支援の取組みの輪を広げるため、2月10日、「企業向け買い物支援セミナー~地域と事業者のいい関係づくり~」を2年ぶりに対面で開催しました(オンライン参加あり)。
第1部は、共創による地域づくりアドバイザー・池田祐介氏(NPO法人九州コミュニティ研究所)による講話「地域と事業者のいい関係づくり」が行なわれました。
池田氏は「地域」や「共創によるコミュニティづくり」について話し、事例を挙げながら地域と事業者がのいい関係を作っていくためのポイントなどを紹介されました。
その後、社協職員から、現在行なっている買い物支援について、3つの校区の事例を紹介しました。
続く「シンポジウム」では、4つの企業・商店(※)の担当者が買い物支援に至るきっかけや支援の方法、喜びや課題などを発表。参加者からさまざまな質問が寄せられました。
※買い物支援企業・商店…株式会社ラック西日本典礼、移動スーパーいと丸くん、株式会社ふくや、久本青果
第2部では、「地域団体と取り組む買い物支援について」をテーマにグループワークを実施。移動販売や臨時販売、送迎の具体的な手法、地域から協力を得る方法、広報の工夫、収益、買い物支援の取組み支援が企業に与える効果、高齢者とのふれあい方など、より具体的で実践的な内容について活発な意見が交わされ、充実したグループワークとなりました。
○事業者の生の声、また、本音も聞かせていただき、有意義なシンポジウムだった。
○買い物支援が地域の高齢者の見守りにもつながっていると改めて感じた。
○各企業のモットーや取り組みを知るいい機会になった。
○住民と事業者がWinWinになるような取組みを進めることの重要性を改めて感じた。
○介護保険の訪問介護支援では衣料品の購入ができないので、今後そういった買い物についても考えていかないといけないのかなと思った。
○それぞれの専門分野が官民一体となってやることで地域の支えになると、つくづく思った。一人では難しくても、手をつなぐことで大きなことができると感じる。
買い物支援の取組みは、地域と事業者が双方の想いを共有し、一緒に手を取り合って行なうことが重要だと感じています。
今回のセミナーでは、「地域と事業所のいい関係づくり」について学んでいただいたうえで、事業者が感じている悩みや疑問を事業所同士で情報交換し、つながるきっかけとなりました。
福岡市・福岡市社協では、今後も買い物支援の輪が広がっていくよう、情報の発信や取組みの支援を行なっていきます。
地域福祉課
電話番号 092-791-6339
※この記事は令和5(2023)年3月現在の情報です。