令和3年6月5日(土)「日本社会福祉学会九州地域部会第62回研究大会」がオンラインで開催され、福岡市社協職員・馬男木幸子がシンポジストとして参加しました。
日本社会福祉学会九州地域部会研究大会は、九州地区で毎年開催されているものです。この度の第62回研究大会は西南学院大学(福岡市)が開催校でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響によりオンラインで行なわれました。
※日本社会福祉学会について
1954年に創設され、会員数4,427人(2020年7月1日現在)の組織です。詳細についてはホームページをご参照ください。
■一般社団法人 日本社会福祉学会ホームページ
第62回研究大会のテーマは「新たな時代の新たな社会福祉」。「いま社会福祉には何が必要とされ、何ができるのか、社会福祉学の視点から、また社会福祉実践の視点から模索していこう」という趣旨で講演、シンポジウムが催されました。
当日は、松端克文教授(武庫川女子大学)による「新たな時代の新たな社会福祉―『地域共生社会』議論の批判的検討を通じてー」の基調講演で幕を開け、その後4人のシンポジストがそれぞれ「地域支援の立場から」「居住支援の立場から」「災害支援の立場から」「外国人支援の立場から」と称して発表を行ないました。
※参考:松端克文教授(武庫川女子大学)は、5月のNHK社会福祉セミナー「地域福祉という考え方と実践」の講師でした。「NHKらじるらじる聞き逃しサービス」で聴くことができます。
■NHKらじるらじる聞き逃しサービス
シンポジストの一人として福岡市社協・馬男木幸子(地域福祉課長)が登壇。「地域支援の立場から」をテーマに、福岡市の現況と課題、ふれあいネットワークやふれあいサロン、買い物支援、子ども食堂、「コロナ禍ではなれてもつながる仕組みづくり」といった福岡市社協の取組みを紹介しました。
オンラインではありましたが、今回の発表は福岡市社協のミッション「福岡から日本の社会課題を解決する」に向けた一歩にもなりました。今後もこのような機会を通して福岡市社協の活動を全国に発信していきたいと思っています。
今回、シンポジストを仰せつかり、改めて「地域支援」というものを考えました。地域支援は文字通り「地域」を「支援」するもので、地域内の高齢者の見守りや子ども食堂の支援など、活動の幅は広く、取組みも多岐に渡ります。
福岡市には、核家族化や少子高齢化の進行等によって、さまざまな課題を抱える方が増えていますが、各地域では福祉の専門職の皆さんや住民、大学、施設、企業などいろいろな立場の人々が集まり、知恵を出し合い協力し合って課題の解決に取り組んでいます。それによって助かっている人がたくさんいます。
福岡市は大都市であるため、人と人の結びつきにはドライな関係性を想像されるかもしれませんが、地域を改めて見回してみて、「気になる人を放っておけない」気持ちを持った人々の多い地域だと実感し、誇らしくも思いました。今回そのような各地域での実践をご紹介し、「地域の力は無限大である」と感じていることをお伝えしました。
他のシンポジストの方々の発表を聞いて参考になったものは多く、私たちにできることもまだまだあるように感じました。この発表は私たちの取組み、そして自分自身を客観視する良い機会となり、意義あるものとなりました。発表を通じて地域支援への想いも強くなり、これからの取り組みにより一層力を入れていきます。
福岡市社会福祉協議会 地域福祉課長 馬男木幸子
電話番号 092-791-6339
※この記事は令和3(2021)年6月現在の情報です。