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成年後見推進センター

福岡市権利擁護支援ネットワーク協議会研修会を開催しました

「本人らしい暮らし」を支えるために・・・

 近年、認知症高齢者や知的・精神障がいのある人は年々増加傾向にあり、その中には、財産の管理や福祉・介護・医療サービスの契約手続き等をひとりで判断して行なうことが難しくなっている人もいます。そのような人々の「本人らしい暮らし」を支えるしくみの一つとして「成年後見制度」があります。

 福岡市成年後見推進センターに寄せられる相談の中には、本人の意向を十分に確認せず家族や支援者の意向だけで成年後見制度の利用を検討しようとしているケースや、複合的な課題(親族トラブル、債務超過、身寄りがいない等)に対して、「チーム」による支援がうまく機能せず特定の支援者に過度な負担が生じてしまっているケースなどがあります。

 そのため、成年後見制度利用促進のための中核機関として、家族や支援者の皆様に制度の正しい理解を促すことや、福祉や医療、司法、行政など様々な職種が「チーム」として本人の暮らしを支える体制づくりを後押しすることは重要な役割であり、今後さらに取組みを強化していく必要性を感じています。

 

 その一つとして、福岡市成年後見推進センターでは、高齢者・障がい者の支援等に関わる複数の団体で構成される「福岡市権利擁護支援ネットワーク協議会」を設置し、その事務局を担っています。令和5年10月25日、このネットワーク協議会の主催により、「本人らしい暮らし」を実現するための意思決定支援やチーム支援について学び、実践に活かすための研修会を開催しました。

研修会動画はこちら
https://youtu.be/lX_0lPGqgdM

 
権利擁護支援ネットワーク協議会研修会

 当日は、様々な支援機関の方が参加し、基調講演やグループワークを行ないました。

基調講演では、「本人らしい暮らし」を支えるための支援者としての考え方や本人との向き合い方等を学びました。グループワークでは、様々な職種の参加者同士で意見を共有し合い、分野や立場によって生じる視点の違いや「チーム」を意識した支援のあり方について学びを深めました。

 研修会の最後には、福岡市における権利擁護支援のスローガン「私は私らしく、あなたはあなたらしく~『自分で決める!』を支えます~」をネットワーク協議会から参加者に向けて発信し、明日からの活動に向けて想いを一つにしました。

 

研修参加者からの感想

・多職種の意見や視点の違い、それぞれの専門職がいるからこそバランスのとれたチーム支援が出来ると再認識できました。

・多職種連携の難しさを感じながらも、多職種がお互いの長所、短所を知りつつ連携することの大切さを学びました。支援は一人で完結できるものではないので、今後も連携して行きたいと思いました。

・本人の“ゆらぐ意思”を引き出すには、早期段階で複数の支援者とチーム支援を構築することが大切であることを体感することができました。最後のお話にあった”スローガン”のワンフレーズにカンファレンスなど機会がありましたら触れてみたいと思います。

担当者コメント

今回の研修会を通して、まずは本人を支援する専門職が本人の意思を尊重することの大切さやチームが連携して本人を支援することの意義を学んだことで、それが他の支援者や本人の家族へと浸透していき、「本人らしいくらし」を支えることができる社会の実現に一歩近づくことができたと感じています。

 なお、福岡市成年後見推進センターでは、成年後見制度の普及・啓発に向けて、地域の皆様や事業所等に対する出前講座を行なっています。お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

福岡市成年後見推進センター 
電話番号  092-753-6450
ファックス 092-734-2010